[III. 7] うつ病の治療(5)…医師とのコミュニケーション
うつ病の薬物治療を施すうえで,欠かせないのは専門家,即ちお医者さんとのコミュニケーションです。とはいっても,うつ病をネガティブに捉え,精神科を何か恐ろしいところのようにイメージし,薬物療法以前に病院に行けない,という方も少なからぬいらっしゃるようです。ぜひともそのようなイメージは,一掃して頂きたいと考えています。
実際,精神科,心療内科,メンタルクリニックに訪れてみると,他の病院や科と何ら変わりないことがわかります。待合室や受付も同様,殊更とりたてて一般診療科との違いを表すようなものはありません。
また,他の診療科と同様,サービスや医師の能力は様々であるといえましょう。それゆえ,患者さんが色々と情報を集めて医師を「選択」することができるわけです。とくに経験豊かなお医者さんなら,患者さんに余計な不安を抱かせることなく,「和気藹々」と問診をしてくれることでしょう。逆にいえば,早期の治療のためには,患者さんご本人が,思い当たる節があれば,些細なことでも,また言いにくいことでも恥ずかしがらずに,全て専門家に情報を提供することが求められます。病気を治したいと考えているお医者さん自身も,そのような情報を必要としているのですから。このような点からも,良質のコミュニケーションが期待できるように,実績のある病院・クリニックを調べ,気軽に受診する必要があるといえましょう。