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[II. 7] うつ病発症のメカニズム(1)…脳の役割

近年,うつ病について,医学的な研究がどんどんと進められているところです。もちろん,未解明の領域もなきにしもあらずですが,本項ではうつ病発症のメカニズムについて現段階明らかにされていることをお話ししましょう。

うつ病の引き金になるのは,人間関係や社会とのかかわりなどの生活環境の変化及び,各種疾患の罹病であるということはすでにお伝えしたとおりです。それでは,そのような引き金は,体のなかの「どこで」・「どのように」作用するのでしょうか。

おそらく脳が舞台になる,ということは想像に難くないところでしょう。まずは,脳の働きについて簡単に知識を得ておきましょう。脳の働きにも色々ございますし,現段階では解明されていない働きも多くあるところですが,脳が命令を出す相手を,ここでは大きく「肉体的活動」と「精神的活動」に分けて考えてみましょう。

まず,肉体的活動について。私たちが日々生活をするうえで,駅まで歩く,吊革を持つ,ペンを持つ,キーボード入力をする,箸をもつ,噛む,トイレに行く…と限りない動作をしています。この一つ一つの動作を司っているのが脳なのです。ですから,脳疾患に陥ると体が動かせなくなる,つまり【不随】となるわけです。

一方で,脳は精神的活動も取り締まっています。脳は,やる気,即ち【意欲】,【食欲】,【性欲】,【記憶】をコントロールしているのです。したがって,このコントロールが利かない状態になると,うつ病の諸症状が立ち現れてくるという仕組みになっているのです。

         

[II. うつ病の輪郭]

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