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[II. 3-a] 軽症うつ病 / 気分変調性障害(気分変調症)

さて,第I節で色々と事例を挙げてまいりましたが,「いわれてみれば自分も該当する」とお感じになった方には,本項へご案内をした次第です。もちろん,だからといって件の症状即うつ病となるわけではありません。ただし,二週間以上原因不明の症状が続くと,うつ病の可能性は大きくなるということです。それでは,【軽症うつ病】の判断基準を知るうえで,まずは【DSM-IV】の【気分変調性障害】(気分変調障害症)の分類を整理しましょう。体系化すると以下のとおりです。

イ…抑うつ気分が終日続く。全体として抑うつ気分を感じない日よりも感じる日の方が多い。自覚症状あるいは,家族・医師など他者の観察に基づいて,二年以上の症状の経過がみられる。

ロ…抑うつ状態の経過において,以下の二点以上を伴う。
  1…食欲減退もしくは過食
  2…不眠もしくは過眠
  3…気力減退・疲労感
  4…自尊心の低下
  5…集中力の減退、もしくは優柔不断の高まり
  6…絶望感・危機感

ハ…以上の症状の二年間(以上)の経過(幼年・少年・青年期では二年間)において,症状が二か月以上現れなかったことがない

二…ハと同様の期間において,【大うつ病エピソード】(=【双極性障害】=【躁うつ病】)みられない。(つまり,【大うつ病性障害】(大うつ病性エピソード)の判断基準では追究不可能)

ホ…【躁病エピソード】・【混合性エピソード】・【軽躁病エピソード】は不在。【気分循環性障害】の基準にも達していない。

へ…【精神分裂病】・【妄想障害】等の慢性的な【精神病性障害】の罹病と関わりなく症状が現れる。

ト…薬物使用や投薬などの体外的作用や,甲状腺機能低下等による体内疾患による症状ではない。

チ…症状が社会的領域における機能を低下させている。または著しい苦痛を伴っている。

         

[II. うつ病の輪郭]

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